松山英樹も賭けの対象に!?PGAツアー新コミッショナーの思惑 (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 そして2008年、ついにモナハン氏はPGAツアーに移籍。同ツアーのフラッグシップ大会となるプレーヤーズ選手権のディレクターに就任する。2014年からは、フィンチェム氏から政権を受け継ぐべく副コミッショナーとなり、ツアーの運営に大きく関わっていった。

 ところで、PGAツアーの初代コミッショナーは、ジョー・デイ氏。彼は1968年にPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)から独立。ツアー運営に専念する『PGAツアー』を立ち上げることに成功した。

 2代目は、元選手のディーン・ビーマン氏。1974年にツアーの運営を引き継ぐと、スポンサー名を大会名とすることで、トーナメントを開催してくれる多くのスポンサー企業を獲得した。また、ツアー競技を開催するためのコース、TPC(トーナメント・プレーヤーズ・クラブ)を全米に展開することを計画し、さらにテレビ局から放映権を獲得するなどして、現在のツアーの土台を築いた。

 3代目のフィンチェム氏は、そもそもカーター大統領政権下のホワイトハウスで経済顧問を務めた辣腕弁護士だった。1994年にコミッショナーに就任し、ウッズというスーパースターの出現もあって、ツアーは右肩上がりの時代に入っていった。賞金総額は、1996年シーズンの6600万ドル(約65億円)から、2015-2016年シーズンでは約3億2700万ドル(約327億円)と、およそ5倍に膨れ上がっている。

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