「自分が間違っていた...」。シード落ちの香妻琴乃が探す復活への道 (5ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そういう考えもあって、今季は最初からチームを固めることなく、自分のことを客観的に知ったうえで、相性のいいキャディーやトレーナーを見つけていきたい。同時に、そういう方々とどう行動したらいいか、例えばツアー会場で一緒にいるのは週に3日間くらいにするとか、"チーム"を作った場合でも、自分に合ったルーティーンというものを探していきたい。いろいろ工夫して、自分がやりやすい"スタイル"を築いていきたいですね」

 昨季の香妻はさまざまな失敗を重ねることで、自分に何が足りないのか、そして何が必要なのかを知ることができた1年だった。それだけでも、大きな成果があったと、とらえてもいいだろう。

 香妻はこのオフ、例年どおり1月末から3週間、ハワイで合宿を行なう予定だ。今年は3月の開幕戦に向けて、「調整に失敗したくない」と意気込む。

「合宿では、とにかくたくさんボールを打っていきたいです。昨年は体を作ってから、試合に向けてスイングを修正していくのがいいと思い、そうしました。でもやっぱり、私はボールを打たない日をなくしていったほうがいいのではないか、と思っています」

 ボールを打たない日を作ったのは、昨年のオフが初めてだったという香妻。それも、自分には合わなかった、という結論に至った。それこそ、「もう二度と失敗はしたくない」という決意の表れでもある。

 少し間を置いて、香妻が再び表情を硬くして声を詰まらせながら、こんな話を切り出した。

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る