松山英樹が挑むPGAツアー優勝者だけの大会。その名勝負を振り返る (4ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 ウッズはこの年、メジャー3勝を含めてツアー9勝。振り返れば、彼のキャリアの中でも最高の年となった。まさに年初めの激戦を制したことが、その1年の活躍に波及したのかもしれない。

 もうひとつ、名勝負に加えたいものがある。それは2年前、大会初出場の松山の戦いだ。首位で迎えた最終日、松山は強風の中でも「70」をマークしてスコアを伸ばしたが、結果的には1打及ばず、プレーオフでの戦いを逃して3位タイに終わってしまった。

2年前は3位に終わった松山英樹。はたして今年は...2年前は3位に終わった松山英樹。はたして今年は... 松山は終盤、本当に惜しいパットを何度も外した。16番で4m、17番では7mのバーディーパットをわずかに外してパー。さらに最終18番では、2mのバーディーパットがカップをかすめて左に外れると、松山は「信じられない」という表情を見せて天を仰いだ。

「チャンスにつけられたのに決め切れなかった」

 試合後、そう呟いた松山は本当に悔しそうだった。

 あれから2年。あの悔しがった顔は忘れられないが、今の松山は当時とはすっかり顔つきが変わっている。昨年の秋以降、5戦4勝という戦績は、間違いなく松山に大きな自信を与えた。

 はたして今年はどんな戦いを見せてくれるのか。松山の活躍を期待しつつ、新たな名勝負が生まれることを楽しみにしたい。

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