カルビを食べるイ・ボミ。真剣な眼差しで激闘のシーズンを振り返る (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 その苦しいシーズンを終えて、プレッシャーから解放されたあとも、イ・ボミは各メディアの取材やさまざまなイベントをこなすなどして、多忙の日々が続く。それでも、年末の12月初旬には地元・韓国に帰って、家族や韓国のファンクラブの会員とともにゆっくりと過ごす時間を持つことができた。そこには、シーズン中はあまり見られない満面の笑みを浮かべたイ・ボミの姿があった。

「この1年は、本当にしんどかったです。でも、もうここではそんなことを考えなくていいですからね(笑)」

 束の間のオフを母国で過ごすときこそ、彼女の素顔が垣間見られる瞬間でもある。改めて思うと、それはとても幸運なことかもしれない。

 イ・ボミと韓国で会って話を聞くのは、今回で4度目となる。最初は2015の9月、快進撃が続く中、故郷の水原市でイ・ボミが運営する『イ・ボミ スクリーンゴルフゾン』が入っているビルの一室で話を聞いた。その際、ランチでは名物の水原カルビに舌鼓を打ち、ディナーではイ・ボミの母ファジャさんにロブスターのお店に連れていってもらった。

「日本のメディアと一緒に韓国で食事するのは初めてです」

 当時、イ・ボミがそう言っていたことを記憶しているが、そのもてなしぶりが半端なく、こちらがかなり恐縮したのを覚えている。

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