トッププロの妻たちが給食を。PGAツアーの知られざる社会貢献

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

WEEKLY TOUR REPORT
米ツアー・トピックス

「Giving Back」という言葉がある。日本語にすると"還元"、あるいは"恩返し"という意味になるのだろうか。

 2015-2016シーズンのPGAツアーは全47試合(4つのメジャー大会を含む)、賞金総額はおよそ3億2700万ドル(約370億円)だった。トップ選手たちが得た賞金は、途方もない金額となる。

 しかし一方で、PGAツアーも、高額賞金を得た選手たちも、「Giving Back」と称して社会への還元活動を積極的に行なっている。その中に、決して目立った存在ではないけれども、地道なチャリティー活動を続けている『PGAツアー・ワイブス・アソシエーション』というものがある。文字どおり、プロゴルファーである夫を支える"妻たち"が、社会へ恩返しするために集まった集団だ。

チャリティー活動を精力的に行なっている「PGAツアー・ワイブス・アソシエーション」チャリティー活動を精力的に行なっている「PGAツアー・ワイブス・アソシエーション」 発足は、1988年。その前年、ジャック・ニクラウスの妻、バーバラ夫人が中心となってPGAツアーで戦う選手のワイフ(妻)たちがゴルフのチャリティートーナメントを行ない、基金集めに成功したことがきっかけだった。そこで、夫であるツアープロとともに全米中を転戦するワイフたちが、「試合に訪れる先々のコミュニティーで、何か私たちにもできることがあるかもしれない」と、同協会を設立。現在はフロリダ州の非営利団体として活動し、今年ですでに28年目を迎えている。

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