【木村和久連載】小池知事へ。東京五輪ゴルフ会場の見直しをぜひ! (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 試合会場は、プレーヤーにとって条件が一緒であれば、ほどほどのコースで十分です。それ以上に、選手村からのアクセスはもちろん、気象、気温、風向きなどの面を十分に考慮すべきかと思います。

 若洲GLにすると、「とんでもないスコアが出ちゃうから」と文句をつける輩がいます(1996年の男子ツアー、ポカリスエットよみうりオープンが若洲GLで開催され、優勝スコアは4日間通算18アンダーだった)。けどそんなのは、ラフを長くして、フェアウェーを狭くすれば、問題ありません。

 若洲GLでやれば、選手村から近いし、海風が吹くからさほど暑くないし、ほんといいことずくめですよ。

 最後の(3)の問題は、霞ヶ関派が強くアピールする部分です。「日本を代表する名門コースでやるからこそ、真のおもてなしができ、レガシーも継承されるのだ』と。

 いえいえ、霞ヶ関CCは、すでに十分なレガシーとなっていますから、今さら輪島塗みたに、レガシーの重ね塗りをなさる必要はないかと思います。

五輪会場は大会終了後、誰もが体感できる場所がいいと思うんですけどね......五輪会場は大会終了後、誰もが体感できる場所がいいと思うんですけどね...... むしろ、都民のためのパブリックコースで五輪競技が開催されるからこそ、新しいレガシーが生まれるんじゃないですか。「ここでオリンピックが行なわれたんだぞ!」って。「松山英樹とロリー・マキロイの一騎打ちとなって、それぞれの第1打はこんなところまで飛んだんだぞ」とかね。五輪のあとにそういう話ができて、みんながオリンピックの思い出を共有しながらプレーできるコースのほうが、いいんじゃないですかね。

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