ライバルも驚愕。世界トップ10、松山英樹「進化バージョン」のゴルフ (3ページ目)

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 だから、ゲームで焦らない。ジタバタして、自分からゲームの流れを壊さない。その強さが、松山にはある。

 松山が日本オープンで発したコメントを見ても、それがよくわかる。まず、初日はこう語った。

「そうですね、(内容は)よくないですけど、今日のスコア(1オーバー)以上に打たなくて済んだのでよかったと思います。すごく悪かったわけではないですから、もうちょっとできたかなとも思います。でも、こうやってボギーを極力少なくして、じっと耐えるのも大切ですからね。(今日は)ショートゲームで踏ん張れたと思います。(結果は)あんまり考えないようにしています。自分のベストを尽くした結果が、戦い(優勝争い)につながると思っています」

 2日目はイーブンパーと、秀逸な粘りを見せた。

「う~ん、そうですね。スコアを(もっと)伸ばせなかったのは残念ですけど、今の状態でよく持ちこたえたな、というのが正直な思いです。(持ちこたえたのは)パッティングとティーショットですね。ティーショットは、ほとんどフェアウェーに行っていないですしね」

 いよいよ3日目、松山は「65」をマークして猛チャージを見せた。驚いたのは、9番から13番までの5連続バーディーという快進撃だ。聞けば、その兆候はスタート早々にあったという。

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