突然の復帰延期。タイガー・ウッズはこのまま引退してしまうのか (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

「もろくて壊れやすい」という言葉を使ったウッズ。これは、さっきまではよかったと思ったのに、すぐに悪くなってしまう、そんな"不安定な状況"と理解すればいいのだろうか。ウッズ自身の口からは、どのショットがどうしっくりこないのか、などといった具体的な言葉は出てこなかった。

 それでも、ウッズが自ら苦しんでいることを隠さず、その現状を伝えているのは珍しいケースだ。

 はたして、ウッズのゴルフはどんな状態なのだろうか? それは、ゴルフ界の関係者も、メディアも、ファンも、最も気になるところだ。

 過去にも何度か戦列を離れているウッズ。直近の、復帰した際はどうだったのか、少し振り返ってみたい。

 昨年2月、ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープンの際は、約半年ぶりのツアー復帰だった。当時、ウッズの身に起こったのは、『アプローチイップス』だった。

 チップショットでは、明らかにおかしな動きを見せて、グリーンをオーバーしてしまうことが何度もあった。結局、予選落ちに終わると、翌週のファーマーズ・インシュランス・オープンでは初日に途中棄権した。このときのウッズのプレーは、過去の彼のプレーを知っている者としては、目を覆いたくなるほど酷いものだった。

「一度、イップスにかかった選手の完全復活はない。特にハイレベルな選手ほど、復活するのは難しい」

 かつて、ブランデル・シャンブリー(『ゴルフチャンネル』の解説者。元ツアープロ)が話していた言葉を思い出した......。

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