常識を覆す女子高生ゴルファー・畑岡奈紗は「世界で戦える器」か (3ページ目)

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 畑岡は、昨年から日本ゴルフ協会のナショナルチームの一員となっている。そしてこの2年間は、チームとして海外へ派遣され、数多くの大会にも出場してきた。加えて、ナショナルメンバーとして科学的なトレーニングなども消化し、メンタル、フィジカル面での強化も図ってきた。特に今年は、世界アマ(女子の部)にも参加。それ以前の海外合宿を含めて、世界トップレベルで戦う経験もこの世代としては豊富だ。そこで得たものは計り知れない。

 ドライバーの平均飛距離は、250ヤード。これは、現時点では世界で戦える飛距離だ。そのうえ、ショートゲームのうまさが際立つし、何と言っても"勝負強い"というのは頼もしい限り。

「毎回、アカデミーの合宿の最後に日には、プレーオフをやるんですよ。つまり、1対1で戦わせて、そのホールで相手に負けたら終わり、というサドンデス。これにはみんな、目を輝かせて戦うんだけど、畑岡もそういう経験が生きているのだと思う」

 中嶋がそんなことも話してくれた。

 畑岡の出現は、2020年東京オリンピックでの日本ゴルフ界の活躍を期待させるものだと思う。彼女たちの世代は、今までと違ったスケールを持っている選手がまだまだいる。その筆頭が、畑岡奈紗である。

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