好成績にも不満を見せる松山英樹を、米メディアはどう見ているか (4ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by Getty Images

 今季は1勝を含めて、ベスト10位入りが8回。優勝争いに加わることは、PGAツアーでも常連となり、外国人記者に囲まれることも日常的になった。結果だけを見ている彼らは、松山の不満顔をなかなか理解できない。

 外国人記者が「ショットがいいのと、スコアがいいのとどっちがいい?」と聞くと、松山は「どっちもいいのが最高だなと思う」と言って笑う。

 そんな松山のことを、アメリカのゴルフメディアは「"ハイヤー・スタンダード(基準が高い)"なのだろう」と言う。確かにショットに苛立ちを見せる松山を見ていると、「もう少し気楽にやればいいのに......」と私も感じたことがあった。が、必死で自分のゴルフを追い続ける彼の姿を見ていると、きっと今は自分のショットを求め続ける時なのだろう、と思う。

 シーズンの最後に見えた光明と言えば、パッティングが復調したことだ。

「全米プロのショットと、今週のパットがあれば勝てるとは思う」

 それが、いつかスタンダードとなれば、もうひとつ上のレベルの"松山英樹"が誕生するかもしれない。来季に向けてそんな大きな期待を抱いた、松山のPGAツアーシーズン3年目の終わりだった。

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