由緒正しい禅寺で育った「和風美人」ゴルファー、辻梨恵の魅力 (3ページ目)

  • 古屋雅章●文 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

「まあ、おっとりしているかな、とは思いますけど。でもその反面、負けず嫌いでもありますね。自分に対して、ですけど。子どもの頃は、いとこが男の子ばかりだったので、いつも男の子と外で遊んでいました。その中でも、結構いたずら好きな子でしたね。実家がお寺なんですが、御堂の裏でよく遊んでいて、一度自分の部屋から本堂の屋根に昇ったときはすごく怒られました(笑)」

 本人が語るとおり、辻の実家は神奈川県の南足柄市にある、およそ600年の歴史を持つ長福寺という由緒正しい禅寺である。彼女が「癒し系」と呼ばれる背景には、お寺で育った幼少時代が大きく影響しているのは間違いない。

「確かに、小学生の頃から『落ち着いている』って言われていました。それはたぶん、幼稚園のときからお茶をやっていたことも関係しているのかな、と思いますね。『宗偏流』という流派で、私も一応免許は持っています。今は全然やっていないんですけど、昨年久しぶりに、着物を着て、髪をアップにしてお茶会に出たんですね。そのときは、やっぱり落ち着きましたね」

 実家の長福寺で月に1回開催される座禅会にも、中学生になってからは参加するようになり、座禅を組んで精神統一の修行を行なってきたという。

「お茶も、座禅も、静けさの中でやるので、精神統一もできて、気持ちもリラックスできます。その感覚は、ゴルフの朝イチのティーショットにちょっと通じるものがありますね」

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る