【木村和久連載】英国人は批判的でも「乗用カートよ、永遠なれ!」 (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(3)乗用カートは「車」であり「家」なのかも
 屋根付きのカートなら、夏の暑い日は助かりますし、もちろん雨の日も、寒い日も、1年を通して快適にプレーができます。サイドのビニールを下ろせば、室内感覚を味わえて、風や雨をしのげます。寒い日は、本当に助かります。

 加えて、車ですから、余計なものをいっぱい積めます。カッパからおやつ、カメラや望遠鏡、日焼け止めや水筒、ドリンク類など、とにかくいろいろなものが積み込めて重宝します。おにぎりを食べながら電話もできるし、横になってくつろぐこともできる。これはもはや、車を通り越して、小さな"家"なのかもしれません。それぐらい便利です。


気温30度を超える夏場など、乗用カートのありがたさを一層感じます気温30度を超える夏場など、乗用カートのありがたさを一層感じます
 とまあ、「乗用カート、万歳!」と言いたいところですが、乗用カートの使用でさまざまな弊害が起きていることも事実です。続いて、マイナス面を紹介しましょう。

◆乗用カートのマイナス要素
(1)案外事故が多い
 ハワイじゃあ、某芸能事務所の社長さんが、カートの運転ミスで亡くなりました。実はガソリン車の運転では、日本でも崖に落ちたり、池に落ちたりといった事故が頻発しています。

 山岳コースにカートを導入したのはいいけど、そうしたゴルフ場ではコース間のインターバルが長いため、たいがい電磁誘導式ではなく、自分で運転する場合が多いです。ゆえに、事故も起きるんですね。

 特に下り斜面のカーブとか、車と同じ感覚で運転してはダメです。シートベルトがないですから、外に放り出されます。

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