苦労人ジミー・ウォーカーに
全米プロを勝たせた「デキる妻」

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

「実は、ジミー・ウォーカーが誰か知らなかったんだ。そうしたら、エリン夫人から『もし夫を見る気がないのなら、ちゃんとそう伝えて』というメッセージが来たんだ。そこですぐ、『そうじゃくて、忙しかったんだ』と返事を送って、それから一緒に練習を始めた。スイングのメカニズムを少し変えたけど、一番大事なことは(ウォーカー自身が)自信を持つことだった。ジミーをよく知ってみると、素晴らしい才能のある選手だった」

 2014年からはフルタイムでタッグを組んで、身長188cmから放たれるティーショットの平均飛距離は、今や299.8ヤードにおよぶ(ツアー24位)。ハーモンの存在が、ウォーカーの飛躍に大きな影響を与えたことは間違いない。

 ウォーカーが言う。

「ブッチとの練習で、僕のロングゲームは大きく変わった」

 ツアーでも、屈指のナイスガイとして知られるウォーカー。苦労人でもある彼の勝利には、ツアープロの仲間たちも手放しで称えた。そうした多くの賛辞を受けて、ウォーカーが改めて喜びの声を発した。

「(この勝利は)ここまで、たくさんの練習を重ねてきた努力の結果。諦めずに、ここまできて本当によかった」

 このメジャー勝利で、さらなる自信をつけたウォーカー。彼の華やかなゴルフキャリアはこれからが本番――そんなことを感じさせる勝利だった。

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