苦労人ジミー・ウォーカーに全米プロを勝たせた「デキる妻」 (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 オクラホマ州出身で、プロ16年目のウォーカー。今でこそ、アメリカきってのトッププレーヤーだが、ここまで順風満帆にキャリアを積んできたわけではない。ジョーダン・スピース(23歳/アメリカ)やロリー・マキロイ(27歳/北アイルランド)ら若手が活躍する現状を踏まえれば、かなりの"遅咲き"と言えるかもしれない。

 テキサス州ウェイコのベイラー大学を経て、2001年に22歳でプロに転向。2003年からは下部ツアーのネーションワイドツアー(現ウェブ・ドット・コムツアー)に参戦すると、2年目にはツアー2勝を挙げて、同ツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを獲得。PGAツアーへの昇格を果たした。

 しかし、PGAツアー参戦初年度に、年初めのソニーオープンで首を痛めると、以降もケガに泣かされることになる。その年は結局、長期の戦線離脱を余儀なくされ、公傷制度を申請。翌年再挑戦を果たしたが、最終的にシード権を確保できず、2008年末には最終予選会を受けることになった。

 この頃、下部ツアー時代に知り合って結婚したエリン夫人には、「プロを辞めて、普通の仕事を探したほうがいいかもしれない」と話したこともあったという。だが、弱気になっていたウォーカーをエリン夫人が引き止めた。

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