全英女子オープン、岡本綾子が優勝した舞台で日本勢に膨らむ期待 (3ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

「五輪のことでずっと変なプレッシャーと戦ってきて、これまではいろいろなことを背負いすぎていた。でも今は、ようやくひとつの試合に集中できる」

 とはいえ、難コースでの戦いを前にして油断はない。

「アメリカ本土のコースと似ているけど、下は硬い。そこは、イギリスのコース。毎ホール、気が抜けない」

 昨年の大会では、3日目を終えて首位と2打差の4位という好位置につけていた宮里美香。しかし最終日に伸ばせず、涙を飲んだ。今年はそのリベンジなるか、必見である。

 日本ツアー組でモチベーションが高いのは、2013年大会以来8回目の出場となる上田。今年は背中痛を抱え、出場できるかどうか微妙な状況にあったが、ギリギリで出場権を獲得した。

「(2014年から)日本に戻ってプレーし、それから自分がどれぐらいレベルアップしたのか、それともしていないのか、それを確かめるためにも(全英には)出場したかった」

 そう語った上田。もともと「全英が好き」という彼女の奮起に期待したい。

 昨年の覇者である朴仁妃(28歳/韓国)は、左親指痛で欠場。優勝候補となるのは、メジャー初戦のANAインスピレーションで優勝し、世界ランキング1位のリディア・コー(19歳/ニュージーランド)、そして同2位でメジャー第2戦の全米女子プロ選手権を制したブルック・ヘンダーソン(18歳/カナダ)。ともに今季メジャー2勝目を狙う。

 また、今季はここまで韓国勢のメジャー勝利がない。全英女子オープンでは、その韓国勢をはじめ、アジア勢の逆襲があるのかどうかも、注目される。

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