リオ五輪出場を逃したイ・ボミ。韓国のカルビ店で語った「真相」 (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Kyodo News

 イ・ボミが出場したのは、韓国・仁川空港の近くで開催されたBMWレディスチャンピオンシップ。会場入りしてイ・ボミを見つけると、彼女は「まさかここまで取材に来たの?」といった感じで、やや驚いた表情を見せた。

 試合が始まってからは、彼女のラウンドについて回った。ティーショット、セカンドショット、アプローチ、パター......。一連のプレーを見ている限りでは、何ら"問題"を感じることはなかった。時差ボケのうえ、韓国メディアの取材対応に追われ、やや疲れているようには見えたが。

 そうして初日のプレーが終わると、イ・ボミの母ファジャさんが食事に誘ってくれ、仁川の街中にあるカルビ店で、イ・ボミをはじめ、清水重憲キャディーら"チーム・ボミ"の面々との夕食に同席させてもらった。

「どうぞ、何でも聞いてくださいね」

 席に着くと早速、にっこりと笑顔を浮かべたイ・ボミがそう言った。さまざまなことから解放され、やっとひと段落したのか、彼女はかなりリラックスしていた。

 その傍ら、テーブルの上には次々に料理が並べられ、鉄板の上では大きなカルビが香ばしい匂いを漂わせて、こちらの鼻とすきっ腹を刺激する。が、何より先に、どうしても聞いておかなければいけないことがある。

 全米女子オープンで何があったのか、だ。目の前にある美味しそうなカルビから目を離して聞いた。

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