重荷から解放された松山英樹。「想像を絶する準備」で全英オープンへ (3ページ目)

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 ゆえに彼は、この全英オープンへ挑むにあたって、同じような練習量や準備では勝てないと思ったのではないか。今回の会場となるロイヤルトゥルーンに現れた松山は、体も絞って、引き締まっていた。自らの肉体をいじめ抜いて、練習もさらに磨いて、それで"ピーク"を作ってきたのだ。

 全米オープンで予選落ちしたあと、ここにたどり着くまでの精進は、想像を絶するものがある。そこに、松山が自ら課した"新たな責任"を果たすべく、並々ならぬ決意を感じることができる。

全英オープンに向けて、精力的に練習ラウンドをこなす松山英樹全英オープンに向けて、精力的に練習ラウンドをこなす松山英樹 松山は初日、世界ランキング4位のロリー・マキロイ(27歳/北アイルランド)、同5位のバッバ・ワトソン(37歳/アメリカ)と同組となった。このペアリングからもわかるように、今や松山は、世界のメジャー大会の中でも、注目選手のひとりとなっているのだ。

 だからこそ、松山自身、自らやってきたことに自信を持って戦ってほしい。そして、今年のマスターズで松山は、「(世界ランク上位の仲間入りしたことは)それだけ成長した自分がいると思うけど、まだ自信につながらない」と語ったが、もはや「僕は、勝てる自信がある」というコメントを発してほしいと思う。

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