リオ五輪出場か否か。その悩みが松山英樹の調子を狂わせたのか

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 WEEKLY TOUR REPORT
米ツアー・トピックス

 ついにというか、やっぱりというか、先週の世界選手権シリーズ(WGC)のブリヂストン招待(6月30日~7月3日/オハイオ州)最終日のラウンド後、松山英樹(24歳)がリオデジャネイロ五輪のゴルフ競技(8月11日~14日/ブラジル・オリンピックGC)への出場辞退を表明した。

 世界ランキング上位陣では12人目で、アジアからは初の辞退者となった。正式な出場辞退のステートメントが発表されると、アメリカのゴルフメディアもこぞって松山の辞退を取り上げた。

リオ五輪出場を辞退した松山英樹リオ五輪出場を辞退した松山英樹 大会初日、松山は「いろいろな情報を集めている。(五輪出場については)慎重に考えている」と話していた。それから3日後に決断を下した。

 理由は"ジカ熱"や"治安"など、とにかく不安要素が多いことだ。もともとアレルギー体質の松山は、蜂に刺されて大変なことになったこともあるそうだ。結果、最終日のラウンド終了後、五輪出場に関して「その後の心境の変化は?」と問われると、「(五輪出場は)やめます。出ません」と真っ直ぐ前を見つめて、きっぱり答えた。

「そういう(いろいろな)不安があるところでは、まだプレーするのは避けたほうがいいかな、と。一番いい選択だったかどうかはわからないけど、早めに決断したほうがいいと思った」

 そう理由を説明した松山。その後、彼の五輪辞退を伝えたアメリカメディアには、批判めいた記事は見当たらなかった。おそらく今後も、そうした話は出てこないだろう。

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