【木村和久連載】「株取引の格言」に見る、株とゴルフの類似性 (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 本来、そんなときは謙虚に、できれば慣れたクラブに代えて、「グリーン周りまで届けばいいや」と思って打ったほうが賢明です。ピン狙いは、また別の機会に、ショートホールや得意距離のセカンドショットのときにでも狙ってください。そんな教えです。

「行き過ぎもまた相場」

 相場は十分下がったと思っても、また下がることがあります。ゴルフも一緒ですね。叩くときは、もう十分叩いたと思っても、さらに叩いてしまいますから。

 下手だった頃、前半60台を出してしょげていたら、後半もしっかり60台を出してしまいました。あと、久々に前半10オーバーのスコアを出して落ち込んでいたら、後半も大叩き。あのときはへこみました。

 でも、不思議といいスコアは行き過ぎがないんですよね。前半に30台が出て、後半も30台って滅多にないです。ベストスコアの「75」を出したときも、前半「35」、後半「40」でしたから。ぜひいつか、いい方での"行き過ぎ"を目指したいです。

 そうそう、最後にゴルフと株が一番似ているところを発見しました。これは、私のオリジナル格言です。

「単純な行為を覚えるのに数年かかる」

 株は「安く買って、高く売ればいい」だけの話。同じくゴルフも「クラブを上げて、振り下ろせばいい」だけのこと。一見、どちらも単純な作業に見えるのですが、うまくなるまでには時間がかかります。だから悔しくて、夢中になるのかもしれませんね。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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