【木村和久連載】「株取引の格言」に見る、株とゴルフの類似性 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 林にボールが入って、バッバ・ワトソンみたいにフックをかけようとする人を見かけますが、そもそもあなたは練習場でフックの練習をしていましたか? それもしないで、単に漫画の主人公になりきって打ってはダメですね。

「木を見て、森を見ず」

 すぐ目の前の現象だけを見ずに、相場全体の流れを見て判断しなさい、という教えです。

  例えば、先ほど買った銘柄がラッキーなことにすぐ上昇したので、利益を確定して2000円ゲットしたとします。それはいいけど、冷静に考えてみれば、実はその銘柄は非常に勢いがあって、リバウンドが始まったらとてつもないパワーが出る代物。結局、そう思っている矢先に急上昇し、「うへぇ~、3万円儲け損 なった!?」といったことが株取引ではよくあります。ほんと、目先だけの取引で、なんぼ儲け損なったことやら......。

 同様に、ゴルフも目先のことだけを考えて失敗することが多々あります。例えば、残り170ヤードのセカンドショット。ただし、狙うは砲台グリーンで、周囲はアゴの高いバンカーばかりとなれば、上からドスンと落とすショットを打たない限り乗りません。

  その際、普通なら刻みますけど、残り170ヤードという距離のことしか頭にないから「届く距離じゃん」とマン振り。結局、バンカーにつかまって、高いアゴからも脱出できずに叩きまくり......。よくあるパターンですね。ゴルフも全体像をつかんでプレーできたら、まあ80台は堅いんですけど。

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