ラスト1枠は大山か宮里か渡邉か。五輪出場をかけて全米女子OPで激突 (4ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 さらに、昨年までは小技が課題だったが、シーズン前のオフ、五輪代表監督を務める丸山茂樹プロに付いて、ショートゲームを徹底的に磨いてきた。そ の成果もあって、優勝こそないものの、今季日本ツアー(15試合出場)では一度も予選落ちがなく、トップ5フィニッシュが7回。賞金ランクは日本人トップ の4位につけている。

「今季、それなりの結果が残せているのは、やっぱり小技が上達したから。100ヤード以内のウェッジショットの精度がよくなったので、バーディーチャンスが増えて、バーディーを取れる確率が上がった(平均バーディー数1位)」

 飛距離に加え、小技のレベルもアップした渡邉。五輪の出場権獲得だけでなく、今大会の"台風の目"になってもおかしくない。が、渡邉の目標は、あくまでも五輪。そのために「全力を尽くす」と笑顔で語る。

「(五輪出場を)意識しないのは無理。それでも、ようやくここまで来られたのだから、いいプレーができればいいな、と思う」

 さて、白熱するリオ五輪の出場権争いも見逃せないが、純粋に注目したいのは、総勢10名が出場する日本人選手の活躍だ。

 最も優勝に近いのは、すでに五輪出場も確定させている野村。前週のトーナメントは休養にあてて、リラックスした表情で会場入り。その後、入念に練習ラウンドをこなして、コースの状態を確認した。

「メジャーだから、やはり我慢していかないと。その辺が(勝敗を分ける)ポイントになる。もちろん、この試合は勝ちたい。そのためにも、普段の試合よりもさらにリラックスしてプレーしたい」

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