【木村和久連載】意外と楽しいマッチプレー。その醍醐味とは? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 その13個のハンデをどう振り分けるかというと、スコアカードのハンデ表を元にして選びます。

 スコアカードを見ると、各ホールの難しさを表すハンディキャップが記されています。「ハンデ1」というのが、そのコースで一番難しいという意味ですね。そして、おおよそ「ハンデ1」がアウトにあれば、「ハンデ2」はインにあって、うまくバラけています。その低い数字の(つまり難しい)ホールから、もらったハンデを振り分けていけばいいのです。

 対戦相手からもらった13個のハンデは、相当オイシイです。ハンデホールでは、こちらがボギーで相手がパーでも引き分けですからね。ダブルボギーを叩いても、相手がボギーなら引き分け。うまいことパーを取って、相手もパーなら、そのホールは勝ちですから。それが、18分の13もあるんですよ。実は、格上と対戦したほうがマッチプレーは有利なのです。

 実際の対戦でも、相手がパーで上がっても、こっちはボギーで引き分けというホールが多々ありました。こちらはちょうど伸び盛りですから、ダボもあれば、パーもあるゴルフ。結果的に、負けるホールよりも、勝つホールのほうが上回るのです。

 勝負の醍醐味は、グリーン上です。

 ピンから遠い人から打つので、こちらがロングパットを先に打つことが往々にしてありますが、しっかり寄せると「オーケー」が出て、相手のアプローチ待ちとなります。そこでプレッシャーがかかるのか、相手は寄せ切れず、こちらがそのホールをモノにする。そんなことも、結構ありましたね。

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