世界トップを知るマキロイが言う「スピースを最も苦しめるもの」 (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

「(今年のマスターズでは)まったく自分のゴルフができなかったんだ。今振り返ってみると、やっぱり自分への期待が大きすぎて、それがプレッシャーになっていた。周囲から大きな期待がかかっているジョーダンだって、同じさ。ファンやメディアから受ける期待以上に、一番やっかいなのは、自分で自分に期待してしまうこと。それが大きければ大きいほど、プレッシャーになるんだ。もちろん、それはジェイソン(・デイ。28歳/オーストラリア)にも言えること。世界ランキング1位を持続するのは、簡単じゃあないよ」

 マキロイの言葉どおり、今季のスピースは年明けのヒュンダイ・トーナメント・オブ・チャンピオンズで勝利しただけで、その後は勝ち星から遠ざかっている。普通の選手であれば、あまり気にすることでもないが、昨季のスピースの活躍からすれば物足りない。多くのファンの期待を裏切っていることは確かだろう。

 そんな傍ら、奇しくもマキロイが先週の欧州ツアー、ドバイ・デューティ・フリー・アイリッシュオープン(5月19日~22日/アイルランド)で今季初優勝を飾った。

 マキロイの地元アイルランドで開催された同大会は、自身のファンデーション(財団)がサポートしたことから、マキロイが大会ホストを兼任。3日目を終えて2位と3打差の首位に立つと、最終日も順調にスコアを伸ばした。そして最終18番では、残り235ヤードをカップまで60cmというスーパーショットを披露。見事優勝すると、マキロイはこみ上げる喜びを隠すことはなかった。

「今日ほどプレッシャーを感じた試合はなかった。僕は、優勝してもそんなに感情を表に出さないのだけれども、この勝利は涙が出そうだ」

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