【木村和久連載】プロか、アマか、ゴルフ場はいったい誰のものか? (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 または、TPCソーグラス(フロリダ州。※17番パー3のアイランドグリーンが名物)の設計者としても有名なピート・ダイ(アメリカ)とか、「戦略型コース設計の父」と言われるロバート・トレント・ジョーンズ親子(アメリカ)らが設計したコースが日本にもあるので、それを改造して使うという方法もあります。

 ただし、それらのコースは造った時期がバブルの頃で、今では経営者が替わっていたり、集客のためにコースを簡単にしたりと、紆余曲折を経ているコースがほとんどです。国際的なトーナメントのために改造・改修するなんて、そんな余裕はないでしょう。

 結局のところ、日本のゴルフトーナメントは、松や杉に囲まれた日本庭園的な林間コースを使って、がんばるしかないのです。言い換えれば、日本ではあくまでも52週分の51週が大事なのだと思います。

 そうした現状から、腕に自信のある男子プロ、あるいは将来世界で戦える選手を育成するには、早々に海外に行って、武者修行してもらったほうがいいのかもしれないですね。

 ともあれ、日本のアマチュアのための名門コースは、距離をさほど必要としない女子プロの試合にはピッタリはまります。というわけで、女子の試合の盛況はしばらく続きそうです。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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