変貌するマスターズ。松山英樹はれっきとした優勝候補である
オーガスタ入りの時点で、ショットの精度はより高くなっており、ショートゲームも悪くない。残るはパッティングだが、これは松山に限らず、どの選手も苦しむもの。本人がそう思えるかどうかがポイントだ。
ただし、マスターズに対する思い入れが強過ぎることによって、いい方向に進む場合と、逆に悪いほうに出てしまう場合がある。
多くのファンが見守る中、練習ラウンドを消化する松山英樹 ここはひとつ、マスターズの創設者である“球聖”ボビー・ジョーンズが遺した言葉を、松山に贈りたい。
「自分のゴルフをベストに仕上げていく『最良の方法』がきっとあるに違いない。そう思っていた。けれども、そんな“秘策”なんて簡単に見つけ出せるものではない。そして、あるとすればたったひとつ……。(ゲームの前に)あまりゴルフに根をつめるなと言いたい。ゴルフのストローク(ショット)は、高純度の精神コントロールと肉体(筋肉)がうまく溶け込むことによって成立する。もっとも肉体は、日頃の鍛練、繰り返しスイングの練習をすることが行き届いていれば、とりたてて問題にすることはない」
そしてボビー・ジョーンズは、 「問題は精神面」なのだと力説している。
さあ、マスターズが始まる。松山英樹の活躍に注目したい。
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