マスターズにも影響? J・スピースがファンと「SNSバトル」 (2ページ目)

  • text by PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 とまあ、ひと昔前なら考えられなかった、現役プロのトッププレーヤーと、ファンとの口論が起こったのだ。

 スピースは、礼儀正しい青年だ。家族思いで、妹思いで、いつだってきちんとメディアやファンに対応する。けれども、スピースだって"人間"。苛立ちを抑えられないこともある。

 翌日、大会2日目には、「68」と巻き返したスピース。SNSでの騒動については、「こんなことは2度としないよ」と語った。

「いろいろなことを言う人がいる。だけど、次の試合が始まったら、もう誰も覚えていないよ」

 昨年のマスターズ、スピースは初日から首位を守って完全優勝を果たした。その1週間は、わざと外部からの雑音をシャットアウト。友人を宿舎に呼び寄せて夜はピンポンをするなどで気分転換を図った。

 2016年は、1月にヒュンダイ・チャンピオンズ(1月7日~10日/ハワイ)で勝利したあと、確かにスピースは優勝争いに絡めていない。しかし、2月のノーザントラストオープン(2月18日~21日/カリフォルニア州)こそ予選落ちしたものの、その他の試合では常にトップ25に入っている。それで「スランプ?」と言われてしまうのは、スピースがそれだけの注目を集め、大きな期待を寄せられている証拠だ。

 スピースは今回、このSNS騒動で自身の立ち位置を把握し、改めて周囲の雑音との向き合い方を学んだのではないだろうか。再び大きな注目を集めるマスターズに向けて、それがいい意味で教訓となったかもしれない。

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