宮里藍、完全復活へ。「昨秋、ふと気づいたことがあったんです」 (4ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 2016年シーズンが開幕し、宮里はここまで4戦を消化。すべて50位台といまだ上位には食い込めていない。宮里が言い訳をすることはないが、そこには今季から『プレーヤーディレクター』を任されたことが、いくらか影響しているのではないだろうか。

 プレーヤーディレクターとは、ツアーの運営にも直接的に関わっていく選手のこと。昨秋、宮里はその立場に選手会の全会一致で選出され、年明けから本格的にその役目を果たしている。実はこの仕事に、宮里は思った以上に時間を取られている。これまでのトーナメント中にも、練習指定日にプレーヤーディレクターのミーティングが開催され、思うように練習ラウンドをこなせないことがあった。

 ともあれ、宮里自身に焦りはない。先のHSBCチャンピオンズ(3月3日~6日/シンガポール)では、2日目にツアー2度目のホールインワンを達成するなど、復調への“予兆”を思わせる出来事もあった。

 まもなく始まるファウンダーズカップは、2012年、2013年と、2年連続で2位となった相性のいい大会だ。「プレーを楽しむこと」、そしてショートゲームの精度を上げることによって、原点回帰を果たした宮里藍なら、結果は自ずとついてくるはずである。それだけの期待が、今季はできる。

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