イ・ボミ、五輪出場への厳しい道のりに、隠し切れない「焦り」 (4ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 その強い味方のバックアップもあって、イ・ボミ自身、焦る気持ちがありながらも、今季に向けてやってきたことには自信を持っている。

「このオフには、いろいろなことに取り組んできました。特にパー5でバーディーを取っていくことを強く意識して、20~60ヤードのウエッジショットの精度を上げる練習をたくさんやってきました。昨年もアプローチの強化には努めてきたんですが、正直、その距離感はまだまだ不安定でした。それが今では、かなり安定して、精度も上がったと実感しています」

 そして迎えた日本女子ツアーの開幕戦。ダイキンオーキッドレディス(3月3日~6日/沖縄県)で、イ・ボミはその存在感を十分に示した。4日間通算2アンダー、6位という結果を残して会場を沸かせた。

 今季から4日間のトーナメントとなり、海外帰りのイ・ボミは「疲れた」と口にすることが多かった。それでも、先の米ツアー、今回の日本ツアー開幕戦と、2週続けてアンダーパーを記録。その安定感は今年も健在で、昨季に違わぬ活躍を予感させた。

 その結果を受けて、イ・ボミもいよいよ戦闘モードに入った。険しい道のりを承知で、目標の五輪出場に向けて全力を尽くす覚悟を改めて示す。

「(五輪出場は)本当に難しいんですけど、あきらめたら、そこで終わってしまいますからね。出られる希望がある限り、最後までがんばります」

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