不安の中で得た2度目の栄冠。松山英樹は「この1勝で激変する」 (4ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 迎えた最終日。トップのリーが、2番、3番と連続ボギーを叩いて後退。代わって、後半の10番、13番、15番とバーディーを重ねたファウラーが一歩抜け出した。が、1オン可能な17番(パー4)のティーショットで、ファウラーのボールは無情にもグリーン奥の池へ。2打差で追う松山がここでファウラーをとらえると、プレーオフに入ってからも粘り強いゴルフを見せた松山がファウラーを振り切った。

「15番で(バーディーを奪ったトップの)リッキーと2打差になって、16番で(自分が)バーディーパットを決められなかった時点で、『やっぱり今年も(優勝は)無理かな』と思った。でもそのあと、17番でリッキーがティーショットで思わぬミスをした。まさか池に入るとは思っていなかったけど、あれで『まだ(優勝も)いけるかな』と気持ちを切り替えられた。それが、大きかったですね。プレーオフでは、99%僕(の応援)じゃない雰囲気になっていましたけど(笑)、それで逆に『勝ってやる』という強気な気持ちになれて、がんばることができました。

 最後は(バーディーパットを外して)いい終わり方ではなかった。負けた人のような(ウイニング)パットでしたけど(笑)、こんな勝ち方もあるんだな、という感じでした。まだまだ自信を持てないところもあるので、今後はどれだけ自信を持ってやっていけるかがポイント。今度(勝つとき)は、リードした展開で優勝できるようにやっていけたらいい。次はメジャー制覇? そこを目指してがんばりたい、というのはあるけど、それに向けても自分が課題としているものがあるので、それを克服できるかどうか。それには、まだまだやるべきことがたくさんあると思う」

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