2016年の初戦に挑んだ石川遼「昨年の自分とはぜんぜん違う」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • 益田佑一●撮影 photo by Masuda Yuichi

 3日目は、全体的に調子がよくなかった。スイングがガチャガチャになってしまった。結局のところ、言い訳ではないですけど、試合を通して、いい状態に持っていくことができなった。それが、今大会の一番の反省点。単純に(試合前から)しっくりした打ち方ができていなくて、いいショットが出ても、それを続けられなかった。特にアイアンは、(ピンに)びたびたと絡んでいく雰囲気がまったくなかった」

 3日間のラウンドを通して、厳しい表情を浮かべていることが多かった石川。だが、気持ちは常に前向きで、今後に向けてポジティブな発言を繰り返した。

「年末年始はゆっくりしたので、気持ちとしては、新たな気持ち。(このオフは)最後に(日本シリーズJTカップを)勝ってオフを迎えたので、何かを直さなければいけない、という感じではなく、今のままレベルを上げていくことを考えてトレーニングをこなしてきた。あとはメンタル面もやってきて、それもこれから続けていきたい。

 今大会では、自分の体調も、コンディションも完璧ではなかった。ただ、昨年の今頃と比べたら(自分は)もうぜんぜん違う。今は、調子がいいか、悪いかがわかる。それだけでも(自分の)成長を感じる。自分の体とクラブとの一体感が出てくれば、問題ない。今後も、自分のいいところを伸ばしていきたい。次戦は、好きなコースのトーリーパインズGC(ファーマーズインシュランス。1月28日~31日/カリフォルニア州)。まずは、そこに向けていい調子で迎えられるよう、しっかり調整していきたい」

 調子が今ひとつで、苦手なコースでありながら、果敢に攻め続けた石川。悪いなりにも過去最高の結果を残したことは確かだ。米ツアーに本格参戦を果たして、はや4年目。彼らしい強気な姿勢を貫いて、周囲をあっと言わせるような結果を生み出してくれることを期待したい。

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