【木村和久連載】ショート&ミドルコースでこそ、技術は上達する

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 プロは、試合の前に練習ラウンドを必ずします。翻(ひるがえ)って、我々アマチュアは試合にほとんど出ないので“生涯練習ラウンド”ですけどね、パー72の本コースでのラウンドでは、気持ちは試合感覚です。それで結構だと思うんです。

 その代わり、ショート&ミドルコースで練習ラウンドしてください。ショットは、最終的に芝のあるところで試さないと身につきません。それをぜひ、自分の練習ラウンドで試してほしいのです。

 日本の、18ホール、パー72のゴルフの特徴は、「スコアを厳しくつける」「プレー料金&交通費&ギア購入代が高い」「14本のフルクラブ&重いキャディーバッグ」「ルール&マナーの徹底」「服装に厳格」「昼休みがあり、丸一日かかる」などが挙げられます。

 よき伝統ですが、練習ラウンドには不向きです。ショート&ミドルコースなら、これらを取っ払えます。

 ショート系のコースは、気楽でいいことずくめです。まず、料金が安い。クラブは9本もあれば十分だから、アイアン用のバッグに入れて電車で行ける。午後スタートもあるので、半日もかからずに遊べます。余った時間は、観光したり、健康ランドに行ったりすれば、なお楽しい。

 しかも、スコアも気にしなくて済みます。服装もポロシャツは着ますが、裾は出しっぱなしでOK。それを、いちいち注意する人はいません。

 若者よ、ショート&ミドルコースで、草野球のようにイージーな「草ゴルフ」を、とりあえず楽しみましょう!

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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