【ゴルフ】「飛ばない」青木瀬令奈がシード獲得目前まできたワケ (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 ツアーフル参戦という念願叶った今季、青木はオフからしっかりと準備を整えてきた。

「初めてのフル参戦ですから、どういうペースで自分の体力や調子を持っていったらいいのか、それを考えながら調整してきました。そして、第一の目標に掲げていたのは、一年を通してケガをしないようにすること。コースが毎週変わる中、それに対する、自分の対応力や応用力が問われると思ったからです。そのうえで、賞金シードを獲ることも目標としていました」

 だが、青木はいきなり"壁"にぶつかった。開幕2戦連続で予選落ちを喫すると、3戦目のTポイントレディス(3月20日~22日/佐賀県)こそ25位タイという結果を残したものの、そのあとは再び、6試合連続予選落ちという憂き目にあった。

 予想以上に苦戦を強いられる中、青木は混乱していた。このままでは予選通過すらままならない。どうしたらいいのか――青木は苦悩の日々を過ごしていたが、そんな彼女の悩みなどお構いなしに、トーナメントは休むことなく、毎週開催されていく。

 そこで、青木は決断をした。「自分が変わらなければいけない」と、急きょ4月から新たなコーチを迎え入れた。

 その効果はすぐに現れた。6戦連続予選落ちの直後、国内メジャー初戦のワールドレディスチャンピオンシップ・サロンパスカップでいきなり上位争いを演じて、4位タイでフィニッシュした。「この結果は、コーチの力が大きかった」と青木は言う。

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