松山英樹が米ツアーを総括「最後に優勝への手応えが得られた」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 2日目、3日目は雨に見舞われた。厳しいコンディションの中、松山は2日目こそスコアをふたつ落としたものの、3日目は「69」とひとつスコアを戻して、イーブンパーの10位タイ。首位のJ・スピースとは8打差も、3位タイの選手とは4打差と、上位を狙える位置に踏みとどまった。

「2日目は(雨で)下が重くなったという感じはなかったけれども、ティーショットのボールが行く場所によっては、(2打目は)グリーンに向かって打つのがやっと、という状況でした。3日目は(芝が重くなって難しいコンディションだった分)やはりセカンドの距離がずっと長く残っていたので、本当にしんどい一日でした。それでも、難しいのはみんな一緒ですから、そこで自分も崩れないことが大事。(3日目は)そういうプレーができてよかった。あと、(ショットの)いいところ、悪いところがわかってきた。そこは、いい兆しかな、と思う。そうした状況で注意したいのは、『バーディーチャンスにつけたい』といった欲が出てくること。そうすると、すぐにスイングがダメになってくるので、そういう欲をあまり出さないでプレーしていきたいと思います」

 迎えた最終日、松山はイーブンパーの「70」でラウンド。4日間トータルでもイーブンパーとして、順位は12位タイと上位進出はならなかった。それでも、松山の表情は意外とすっきりしていた。

「後半は少し残念なところがありましたけど、いいプレーも随分できていた。まあ(自分の)いい部分も、悪い部分も出て、そういう意味ではいい形で(今季)終えられたのかな、と。課題も見つかって、悪い部分もよくなりつつありますし、自分の中では手応えを感じるものが得られた。それら、ちょっとしたことをもっと練習していって、さらに(プレーの)ひとつひとつの精度をさらに上げていければ、これから優勝争いにも絡んでいけるのかな、と思います」

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