【木村和久連載】会社におけるゴルフコンペとの正しい付き合い方 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

日本のサラリーマン社会では、重要な『仕事』となるゴルフコンペ。日本のサラリーマン社会では、重要な『仕事』となるゴルフコンペ。 ここに、ハンデキャップ20ぐらいの、若手社員Aさんがいるとしましょう。とある日、会社の上司に「ゴルフうまいんだって? 今度取引先とのコンペがあるから、出てくれないか」と誘われます。

「やった~、(会社の)経費でゴルフができる!」なんて考えるのは甘いです。最近は、土曜、日曜日開催のコンペでも、自腹でやるケースが多いんですよ。経費で落とせるのは、せいぜいパーティー代ぐらいですか。

 ゴルフ人口が減っている昨今、休日に自腹でコンペに参加できる人は、貴重な戦力です。けれども、自腹のわりには、窮屈な立場です。オフィシャルコンペは、社会の縮図、会社の上下関係そのものですから......。

 さあ、コンペ当日。会場に着いたら、まずは組み合わせ表を見て、情報収集をします。

 メインゲストは誰か? それは、ホスト側の会社の社長と一緒の組で回る方がそうです。華やかさも必要で、名前も知らないようなナレーターのお姉さんなどが、そのVIP組に入ってラウンドに色を添えます。

 さて、自分はどの組だろうか......。なんと、トップスタートです。

 これが意味するものは何か? さっさと上がって、パーティーの手伝いでもしてくれれば――ということですね。こういうときは、気を利かして、テキパキ動くしかないです。

 他の参加者を見ると、5つ年下の後輩も来ています。しかも、取引先の会社専務と同じ組......って、あいつはいつからそんなに偉くなったんだ。いや待てよ、確かあいつは大学のゴルフ部出身って聞いたな......。

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