【木村和久連載】東京五輪のゴルフ会場、本当に埼玉でいいの?

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 埼玉と言ったら、熊谷で最高気温40度近くを記録するようなエリアです。霞ヶ関カンツリー倶楽部は、本当に大丈夫なんでしょうか。

 北アイルランド出身のロリー・マキロイ選手なんか、未曾有の暑さを体験することになるかもしれません。ならば、その環境に慣れるためにも、事前に日本の試合に参戦してみてはいかがでしょう? なんて提案をしたくなります。

 それは冗談として、だいたい日本のプロツアーは、男子は試合数が少ないので、この時期はお休みです。女子のトーナメントは開催されていますが、軽井沢や北海道など、涼しいところでやっています。

 そうすると、やっぱりおかしくないですか? 東京五輪だけ、酷暑の中でやるなんて......。

 もともとの話、東京五輪は選手村も含めて、コンパクトなエリアで行なうのが、基本主旨でした。だから当初は、東京湾にある若洲ゴルフリンクスでやる話があったんです。あそこは、海が近いので、風が強くて、暑さもしのげるんじゃないか、と。ゴルフ場のスケールとしても、過去にプロのトーナメントを開催したこともあって、若干の改修で十分に対応できますしね。

 ところが、ふたを開けてみると、霞ヶ関カンツリー倶楽部に決定していたわけです。

 その経緯は、謎です。私は、まったく相談を受けませんでした(って、当たり前ですけど)。

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