メジャーの壁にぶつかっている松山英樹に必要な「フローゴルフ」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 4日間とも、爆発しそうで爆発し切れなかった。初日は、10番スタートの前半でバーディーを4つ奪うなどして、一時は首位に立ったものの、終盤にボギーを3つ叩いて失速。トータル「70」の2アンダー、15位タイに終わった。

「(後半6番でのボギーは)グリーンを外しても、そんなに難しいところに行っていなかったんですけど、(3打目のアプローチを)寄せ切れなかったのは残念......。(コース全体としては)フェアウェーをとらえさえすれば、そんなに難しくはない。その分、ショットが本当に大事になるコースだと思います。その中で、もう少しスコアがよければよかったんですけど、もう終わってしまったこと。それより、明日に向けてしっかりと修正していきたい」

 2日目、3日目も、5つのバーディーを決めて、一気に浮上するチャンスは再三あった。しかし、2日目は初日同様、3つのボギーを叩いて、順位は15位タイ(4アンダー)にとどまった。3日目も、前半にスコアを伸ばして優勝争いを射程圏内にとらえるところまで迫ったが、15番(パー4)で痛恨のトリプルボギー。通算5アンダーと、スコアはひとつ伸ばしたが、順位は24位タイに後退した。

「(3日目、15番のトリプルボギーは)3打目のバンカーショットで、『寄せたい』という気持ちが強過ぎましたね。ボールのライは悪くなかったんですが......(グリーンを大きくオーバー)。あの時点で、トップとは5打差くらいだったので、ボギーにすると厳しいという思いがあった。ここをしのいで、16番(パー5)、17番(パー3)でバーディーが取れれば、スコアがふた桁に乗るし、そうすれば(最終日に)チャンスがあるかな、と考えていた。まあ、伸ばせる人は伸ばせるコースで、上に行くにはビッグスコアが必要。でも、今の自分の状態では、なかなか(ビッグスコアは)出せない」

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