【木村和久連載】ゴルフ会員権の謎。今なお、一部で執着される理由 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 その後、『友の会』()にも入ったけど、長続きはしなかったですね。というか、同じコースに何回も行かないし。今後はすごい金持ちにならない限り、ゴルフ会員権は購入しないつもりです。
※各ゴルフ場や、ゴルフ場のグループなどで募集している、年会費制のメンバー。会員ほどの優遇は受けられないが、ビジターメンバーより安くプレイできて、ゴルフ場主催のコンペなどに参加できる。

 こっちは早々とゴルフ会員権引退宣言をしていますが、現在でも会員権に夢中な人もいます。知り合いの某漫画家は、超名門コースの入会審査に落ちてしょげているとのこと。勲何等とか、もらっているんですけどね。逆に言えば、唯一わがままが通らない世界が、超名門会員権のようです。

相当なお金持ちでさえ入会できない超名門ゴルフ倶楽部ってどんなところですかねぇ......。相当なお金持ちでさえ入会できない超名門ゴルフ倶楽部ってどんなところですかねぇ......。 ちなみに、某有名企業のオーナー家族の方が、超名門倶楽部に入会した顛末(てんまつ)を語ってくれたので、紹介しておきましょう。

 まず、超名門倶楽部は、ゴルフ会員権相場に価格が載っていません。入会金は1000万円ぐらいからだけど、名義は本人のみで、遺産相続できないことが多いようです。要するに、会員を辞めても、大半はお金が戻って来ないのです。

 入会に際しては、大臣クラスの国会議員の紹介状が2通必要で、その方は知り合いを頼って書いてもらったみたいです。それで、意気揚々と審査を申し込んだところ、書類の段階ではや落選してしまったとか。紹介状に不備はないと本人は思っていたんですが、あとで関係者に話を聞いてみると、申し込んだ全員が、大臣クラスの紹介状を携えており、差がつかなかったらしいです。

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