【女子ゴルフ】小林浩美会長が語る「世界で勝つための条件」 (3ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images,Kai Keijiro

―― 下部ツアーに関していえば、地元密着型の大会運営が特徴的になってきているとお聞きしました。

小林 たとえば、岡山で開催される「山陽新聞レディースカップ」は土日の2日間で1万5000人ものギャラリーが集まるんです! 地域活性委員会の皆様が先頭に立ち、ゴルフをする人もしない人も、またファミリーで楽しめるトーナメントになっています。鳥取の「山陰合同銀行 Duoカードレディース」もそうです。地元の多くの皆様が大変力を入れてくださっています。2012年の同大会で優勝したのが比嘉真美子プロで、彼女は翌年、レギュラーツアーで大ブレイクしましたよね。そういう選手が出てくると、地元の方々も「自分たちが育てた。もっと応援しよう!」という気持ちを持っていただけるようです。

―― それだけステップ・アップ・ツアーが充実していれば、満足してしまうプロも出てくるのではないでしょうか。

小林 協会としては、ステップ・アップ・ツアーを足掛かりとして、大きく羽ばたいてほしいという狙いなので、プロには常に上を見て挑戦してほしいです。

―― 会長に就任されて3期目を迎えて、「LPGAブランドの確立」と盛んにおっしゃられています。

小林 2013年に日本女子プロゴルフ協会は社団法人から一般社団法人となりました。同業他社が出てきてもおかしくない環境になり、競争社会に放り込まれました。そこで、これまで培ってきたものをより強固にし、誰も追いつけないように突き抜けて強い団体になることを目標としました。それにはLPGAでしか提供できないことにより力を注ぎ、LPGAのブランドの価値を高めたいと思っています。協会が設立50周年を迎える2017年に向かって、今、私たちは「第2の創業」と位置付け、時代に沿った変化を続けたいと思います。

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