【女子ゴルフ】小林浩美会長が語る「世界で勝つための条件」 (2ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images,Kai Keijiro

―― それはご自身がアメリカに挑戦した際、芝質の違いに戸惑った経験があるからですか。

小林 そうです。日本の高麗芝は米国では4%しかありません。つまり日本とは違う芝質が半分以上あるので、それに見合った打ち方や技術が必要となります。それを習得し、使いこなせない限りアメリカで上位に行くことは難しくなります。普段からたくさん経験を積むことで、プレイの幅が広がり、環境が違うところでも自分の力を発揮することが出来やすくなると思います。協会として、強い選手を育成することは、国内ツアーの発展はもとより、全国のゴルフファンの皆様にもさらに応援していただけると思います。

―― 今後も、国内から海外に飛び出していく選手は出てくると思われます。世界で戦える選手を育成する一方で、LPGA会長という立場では、国内トッププロの海外挑戦を推奨できないのではないですか。

小林 ニュートラルな立場でいたいと思っています。行きたい人は、誰が何を言おうと行きますし、私自身がそうでしたから。プロとして人生をどうしたいかは本人が決めることだと思います。

―― ステップ・アップ・ツアーも、これまでの2日間競技から3日間競技を推奨していますね。

小林 下部ツアーで優勝した選手が、レギュラーツアーの3日間競技になると、なかなか勝てないという傾向があります。それならば、普段から3日間競技をすることで、レギュラーツアーに行っても同じように戦え、結果が残せると考えています。ステップ・アップ・ツアーでは、シードを持たない選手を育成強化することが目的なので、次から次へとレギュラーツアーに送り出していくことが大事です。

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