【ゴルフ】韓国から来た「第3の美人刺客」ジョン・ジェウンの正体 (4ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そんなジョン・ジェウンに追い討ちをかけるような、ショッキングな出来事が起こったのは、2013年シーズンだった。韓国ツアーでついにシード落ちという屈辱を味わった。そのうえで、メインスポンサーだったKB国民銀行からも契約を解除されてしまったのだ。その際、ジョン・ジェウンは人目もはばからず号泣した。

「あのときばかりは、(私には)ゴルフの才能がない、と思いました。私にとって、ゴルフがすべてでしたが、正直、やめようと考えました」

もともと韓国ゴルフ界の「エリート」だったジョン・ジェウン。もともと韓国ゴルフ界の「エリート」だったジョン・ジェウン。 しかし、ジョン・ジェウンはゴルフをやめなかった。この屈辱をバネにして、翌年見事によみがえった。韓国の下部ツアーとなるドリームツアーに参戦。16試合に出場して、1勝、トップ10フィニッシュは11回を記録した。もともと実力のある選手である。下部ツアーでは力が違った。同ツアーの賞金ランキング1位となって、今季は韓国のレギュラーツアーに復活。日本ツアー参戦まで果たした。

「年齢的なものもあって、周囲からは『韓国ツアーだけで、余裕を持ってプレイしていればいいじゃないか』という助言もあったのですが、自分の中で"変化"が欲しかったんです。新たな挑戦もしてみたかった。だから、日本ツアーに出場できることが決まったときは、本当にうれしかった」

 ジョン・ジェンウンは今季、新たに韓国のBCカードとスポンサー契約を結んだ。その契約において、韓国ツアーに15試合ほど出場することが義務づけられているため、現在は日本と韓国を行き来して、それぞれのツアーで奮闘している。ちなみに、韓国ツアーでも今季は、4試合に出場してトップ10フィニッシュが3回、うち3位が1回と、これまでの成績が嘘のような活躍ぶりを披露。韓国ツアーでも、ツアー初優勝の期待が日に日に高まっている。

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