【ゴルフ】イ・ボミの誓い「何より家族の笑顔のために...」 (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 間違いなく好調だったが、結果がすべてのプロの世界。優勝できていない現状に、イ・ボミ自身、少なからず歯がゆさを感じていたのだろう。あと一歩まで迫りながら、勝利を得られていない理由について、彼女はこう分析していた。

「いちばん大きなものは、メンタルかな、と感じています。優勝するだけの気持ちの強さが足りなかったんだと思います。あとは、今年からアイアンを変えたので、まだショットの精度に満足できていない部分があります。ピンを狙ったつもりなのに、少し離れた場所にボールが落ちてしまうことが結構あるんですよ。イメージよりも距離が出てしまっているというか......。その点も(結果を出せない)要因のひとつだと思います。

 ともあれ、そうした細かい部分については、試合に出場しながら調整していくしかありません。その中で、徐々によくなっていくと思います。とにかく今は、(結果にこだわり過ぎず)焦らずにやっていきたいですね」

 惜しかったのは、前述したアクサレディスからの4試合。ちょっとしたことで、イ・ボミが優勝を飾ってもおかしくなかった。その連続2位に終わった4試合について、専属キャディーの清水重憲氏はこう振り返る。

「4試合連続2位というのは、"優勝に届かなかった"とネガティブな捉え方もできますが、逆に言えば、そんなことは誰にでもできることではない快挙。それだけ、安定した結果を残せるのは、トッププロの証です。だいたい2位になった試合は、優勝スコアがすべてひと桁台。それほど難しいコースだったわけです。そうした条件において、毎週アンダーパーで回ることはなかなかできることではありませんし、何ら悲観することはないと思っていましたよ」

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