【ゴルフ】男子とはここが違う。女子ツアーが今、面白い理由 (2ページ目)

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 選手層が厚くなってきたことも大きい。特に、前述の藤田や松森をはじめ、20代前半の選手たちが、その若さと勢いを目いっぱい見せてくれる。それに対して、中堅、ベテランたちが負けずに奮闘し、技量の豊富な韓国勢が対抗してくる。その対決図にまた、多くのファンが惹(ひ)きつけられる。

 今季の優勝者を見ても、テレサ・ルー(27歳/台湾)、李知姫(36歳/韓国)、飯島茜(31歳)、笠りつ子(27歳)、渡邉彩香(21歳)、成田美寿々(22歳)、菊地絵理香(26歳)、藤田光里(20歳)、申ジエ(27歳/韓国)と、バラエティに富んでいる。女子ツアーが常に刺激的で、飽きない要因である。

 また、先日の国内メジャー第1弾、ワールドレディスチャンピオンシップ・サロンパスカップ(5月7日~10日/茨城県)では、韓国の新鋭チョン・インジ(20歳)が、公式戦初出場、初優勝を飾った。彼女はまだ、現役の女子大生。しかし、そのゴルフゲームの巧みさやショットの正確さ、さらにショートゲームやパッティングのうまさからは、とても20歳とは思えない実力を感じる。そのポテンシャルは、末恐ろしい限りだ。ちなみに、うわさによると、彼女はIQが130くらいあるという。それもまた、驚きである。

 そこに立ちはだかる選手がまた、日本女子ツアーにはいる。今季はまだ未勝利だが、現在賞金ランキングトップのイ・ボミ(26歳/韓国)である。その実力とスター性で、日本での人気も高く、多くのファンがついている。ワールドレディスでも、韓国出身の先輩として、最終日最終組でチョン・インジと激闘を繰り広げた。結果的に先輩の意地を見せることはできなかったものの、これもまたひとつの物語のはじまりなのかもしれない。

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