【ゴルフ】菊地絵理香、藤田光里...今季最初のメジャー女王は? (2ページ目)

  • 古屋雅章●文 text by furuya Masaaki
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 最初に「飛距離がある分、メリットが大きい」として、3人の選手の名前が挙がった。連覇を狙う成田美寿々(22歳)をはじめ、ヤマハレディース(4月2日~5日/静岡県)で優勝した、身長172cmの大型プレイヤー・渡邉彩香(21歳)、そして昨季の賞金ランキング2位で、開幕戦のダイキンオーキッドレディス(3月6日~8日/沖縄県)を制したテレサ・ルー(27歳/台湾)。それぞれ、女子ゴルフ界きっての「飛ばし屋」であり、3選手とも今季すでに1勝を挙げて好調だ。

 なかでも、森口プロが注目しているのは、成田だ。飛距離がありながら、パーオン率3位(5月5日現在)と、アイアンの精度も高い。加えて、今季は「サンデー・成田」と言われるほど、最終日に大きくスコアを伸ばしてくる戦いぶりに目をひかれると言う。

「私がテレビ解説をしたフジサンケイレディス(4月24日~26日/静岡県)で、初日の成田さんはショットの調子がよくなかったんです。それが、2日目、最終日と、試合が進むにつれてよくなっていった。もともとの能力に加えて、こうした修正能力を身につけてきたことは、かなり大きいと思います。昨年も、最終日に5つスコアを伸ばして、2打差を逆転しました。そういう戦い方がメジャーでできるというのが、彼女の強みですね」

 メジャーという大舞台では、想像以上にプレッシャーがかかる。タイトルが目前にチラつけばなおさらで、わずかなリードを守り切って勝つのは相当難しい。その点、成田のような追い上げが得意なプレイヤーは、メンタル面でも優位に立てる。今大会に向けて万全の態勢を整えて、連覇に意欲を見せる成田が、優勝候補の最右翼と言ったところか。

「テレサ・ルーさんも、飛距離は成田さん以上。そのうえ、平均ストローク1位、パーセーブ率1位と、総合力では現在の女子選手の中でピカイチ。かなり優勝に近い存在だと思います。渡邉さんは、100ヤード以内の精度に課題があります。それがちょっと気になりますが、(同じ4日間大会の)ヤマハレディースで優勝したときのように、最後まで集中力が持続できれば面白いですよ。チャンスはあると思います」(森口プロ)

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