食事も買い物も楽しい。テレビには映らなかったマスターズの魅力

  • ヨッシー小山●文・写真 text & photo by Yoshie Koyama

 お目当ての選手に付いて回る人、お気に入りの場所に座ってやってくる選手を見る人、適当に場所を変えながら歩き回り、その時にプレイしている選手を見る人......観戦の仕方は人それぞれ。私が本戦初日、観戦の場所に決めたのは、「アーメンコーナー」。

これは13番ホールのグリーン回りこれは13番ホールのグリーン回り
 オーガスタ・ナショナルGCは11番ホールから13番ホールがゴルフ場のコーナーになるよう設計されていて、グリーン回りのクリークには橋が架かっています。

 赤・白のアゼリア、緑の木々、真っ白なバンカー......その景色のきれいさは一際見事で、ここはポスターにもなっている代表的な美しい場所です。しかし、選手にとってはピンの位置が難しいだけでなく、落としどころを少しでも外すとグリーンからクリークにボールがこぼれ落ちたりもするため、ここが勝敗を分ける運命の分かれ道! まさに「アーメン」と選手たちの祈りの声が聞こえてきそうなホールなのです。

アゼリアのグラデーションがきれい!アゼリアのグラデーションがきれい!
 練習ラウンド時には3分咲きほどだったアゼリアが本戦のころにはすっかり満開になっていました。まぶしい夏のような日差しの中で、白~薄ピンク~濃いピンク~赤のグラデーションが見事に映えます。ジョージアならではの大きな雲の流れ、小鳥のさえずり、そして、湿気のある暑さを忘れさせてくれる心地よいそよ風......こんな景色や自然をも楽しみながら、設置した椅子に座って、やってくる選手たちのアーメンプレーを堪能したのでした。

 クリーク越えの時やグリーンからこぼれ落ちた時のアプローチは「低い弾道で止める打ち方」が主流になっていました。ティーチングプロとして「これは帰ってから、すぐみなさんに紹介しないと!」と、食い入るようにスイングを見ている自分がいました(笑) 

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