マスターズまで1カ月。松山英樹「明るい兆しが見えてきた」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

「初日に比べると、この2日間(2日目、3日目)のほうが、ストレスが溜まるラウンドでした。ある程度フェアウェーをとらえて、グリーンにも乗っているのに、スコアがなかなか伸びなかった。パットもいい感じで打てているんですけど......。惜しいパットもいっぱいありながら、入らなかったな、というイメージです。我慢比べの大会? そうですね。我慢できていなかったら、(自分も)ロリーみたいにクラブを(池に)投げている(笑。)」
※2日目の前半8番ホール(パー5)、ロリー・マキロイがセカンドショットをミスして池ポチャ。直後に持っていた3番アイアンを左の池に放り投げた。

 強風に見舞われた最終日。難しいコンディションの中、多くの選手がスコアを落としたが、松山は5バーディー、3ボギーの「70」と、今大会始めてアンダーパーをマーク。後半の11番、13番と、バンカーから2度のチップインバーディーを決めて勢いに乗った。

「(ゴルフの出来は)4日間でいちばん悪かった。ショット、パットともにあまり良くなかったけど、(バンカーから)2回チップイン。16番、18番でも、難しいバンカーからうまくリカバリーできた。そこら辺がすごく良かった。結局、アンダーパーで回れたのは、2度のチップインのおかげ。ただ、そうしたことは常に続けられるわけじゃない。それぞれ、あんなバンカーに入れてしまうことが問題。もっと内容がともなって、結果も出せるようなゴルフができないといけない。難しいコースで、自分のプレイができないもどかしさがある」

 難コースに翻弄された4日間だった。ゆえに、連日松山からは不満の声が漏れた。しかし一方で、今季これまでの松山に比べると、前向きな発言も目立った。年明けから「フィーリングが合わない」とこぼしてきたショットやパットについても、回復の兆しが見え始めているようだ。

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