【ゴルフ】藤田光里が語る「人生初の挫折と2年目の覚悟」 (4ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 先輩プレイヤーたちとの差を感じて、勝てなかったことに対しては感情が高ぶることが少なかったという藤田だが、同期の活躍はどんなふうに見ていたのだろうか。とりわけ、普段から仲がいいという鈴木愛(20歳)が日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(9月11日~14日/兵庫県)で優勝。プロ初勝利を、同期に先を越されたことについては、どう思っているのか。

「(鈴木)愛とは、よく比較されるんですよ。初優勝を先にされて悔しかったか? という質問もよくされます。そう聞かれれば、もちろん『悔しい気持ちはあります』と答えます。でも、私はもともと、愛のほうがずっと上のプレイヤーだと思っていて、追いかける立場にあるんです。アマチュアの頃から、私が向かっていく立場でしたから。そういう意味では、愛が優勝したときは、やっぱり愛の実力は(アマチュアの頃から)変わっていないんだな、と思いました。そんな愛に、私も追いつけるよう、がんばるだけです」

 鈴木とはアマチュア時代から切磋琢磨してきた仲間であり、ライバルでもある。それぞれの活躍は、鈴木にとっても、藤田にとっても大きな原動力になっていることは間違いない。ふたりが優勝争いを演じることになれば、もしかすると藤田に足りなかった“勝負魂”も芽生えるのかもしれない。

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