【ゴルフ】藤田光里が語る「人生初の挫折と2年目の覚悟」

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 新人選手としては異例の、多くのスポンサー契約を結んでいた藤田。目標にしていた勝利を得られなかったことも、反省材料となった。スタジオアリス女子オープン(4月11日~13日/兵庫県)をはじめ、ワールドレディスチャンピオンシップ・サロンパスカップ(5月8日~11日/茨城県)、ニチレイレディス(6月20日~22日/千葉県)では最終日最終組でラウンドし、優勝を狙える位置にいたが、それぞれ5位タイ、16位タイ、2位タイという結果に終わった。勝てなかった理由を、藤田は次のように分析している。

「技術的な面で足りない部分があることもわかっていますが、優勝争いをしているときの、落ち着きが足りない。勝負どころにおける、気持ちの強さも欠けていたと思います。だから、(自分が)勝つために必要なのは、もう少し強気になること、『勝つ』という強い気持ちを持つことですね。特に昨季は、負けたあとに、悔しいという気持ちがあまり沸いてこなかったんです。

 例えば、サロンパスカップで成田美寿々さん(22歳)が、私の目の前で優勝したときがそうでした。そのときの成田さんのプレイスタイルや堂々とした態度、時折見せる焦りや憤りなど、成田さんのさまざまな一面が見られて、その記憶が鮮明に残っているんですが、私はその姿に圧倒されるだけでした。勝負に対する意識というか、プロとして戦う意識が(自分には)まだ足りないな、と痛感させられました。こうした(メンタル面の)強さを身につけるには、もう少し時間がかかるかもしれませんが、勝負事においてはもっと気持ちを高めて、熱くなる必要があるな、と思っています」

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