【ゴルフ】遅咲きの吉田弓美子が秘める「こだわり」

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そして今季も、重度の花粉症を抱えて2試合で途中棄権を強いられたものの、ここまで出られる試合はすべて参戦。海外メジャーの全米女子オープン(6月19日~22日/アメリカ・ノースカロライナ州)出場も果たした(予選落ち)。残り試合はもちろん、すべて出場する予定で「これからが勝負」と意気込みを見せる。

「今は、技術的なバリエーションを増やすことに専念しています。どんなアングルからでも打てるような、自らのショットの引き出しを多くしたいと思って、いろいろな選手の打ち方を見て、そこからヒントを得ながら、練習を重ねています。あえて悪いライから打ってみたり、ディボット跡から打ってみたりして、困った状況になっても常に対応できるようにしたいんです。アプローチも同様で、上げたり、転がしたり、遊びの中ではやっていましたが、実戦でもさまざまな状況に対応した打ち方ができるように練習しています。最近、そうした部分に関しては、かなり自信がついてきています」

 日に日に技術レベルが上がってきた吉田は、7月の日医工女子オープン(7月4日~6日/富山県)以降、予選落ちなく、上位争いにも加わる機会が増えてきた。

「これまでは、先輩たちの背中を追いかけてがんばってきたけれど、今や後輩も増えてきたので、『打倒・吉田』とか『弓美子さんを抜いて上位を狙うぞ』と言われるような存在になっていきたい。そのためにも、シード選手としての自覚を高めて、常に上位争いしていかないといけないですね」

 昨季、花粉の季節が去ってから本領を発揮し始めた吉田。今季も、いよいよ爆発のときを迎えようとしている。

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