2014.08.14

【ゴルフ】堀奈津佳が苦悩の果てに見つけた「大事なモノ」

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 それだけに、今季はさらなる飛躍が期待されたが、冒頭で記したように、ここまで際立った成績は残せていない。6月には3週連続予選落ちという、屈辱まで味わった。

「決して調子は悪くなかったんです。でも、噛み合わない部分が多かった。それが、気持ちの面からきているのはわかっていたんですけど......」

 不振の主な要因は、メンタル面だった。ひとつひとつのプレイにおいても、自分の思い描いたとおりの結果がともなわず、悩み、苦しんでいた。そこで堀は、トーナメントを戦う中でも、ひたすら自分と向き合う日々を過ごすように心掛けてきたという。とりわけ、強く意識していたのは「自分の気持ちをコントロールすること」だった。

「これまでは、少しのミスでも内面の苛立ちが表情に出たりして、感情が表に出てしまうことが多かった。それが、次のプレイに影響していました。でも最近は、少しずつですけど、そういう部分の精神的なコントロールはできてきていると思います」

 その成果は、確かに結果にも表れ始めている。3週連続で予選落ちを喫したあと、昨年優勝したアース・モンダミンカップ(6月26日~29日/千葉県)で予選ラウンドを突破すると(50位タイ)、以降はすべての試合で決勝ラウンドに進出。日医工女子オープン(7月4日~6日/富山県)では4位タイ、センチュリー21レディス(7月25日~27日/静岡県)でも5位タイと、上位にも名を連ねるようになった。

「過去の2勝がどうのこうのよりも、今は自分のゴルフとしっかりと向き合うことが大事だと思っています。"自分らしさ"を持っている人って、勢いがなくても勝てると思うし、勝ち続けられると思うんです」

 昨季2勝したことで、堀はやや背伸びして、自分の実力以上のモノを求め過ぎていたのかしれない。しかし、とことん自分のゴルフと正対し、自分というモノを見つめ直すことで、本来の姿を取り戻しつつあるようだ。