松山英樹「マキロイにあって、自分にはないモノ」 (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva

 反撃が期待された決勝ラウンド。3日目が5バーディー、4ボギーの「70」、最終日が5バーディー、2ボギーの「68」と、ともにアンダーパーで回ったが、爆発力に欠けた。勢いに乗ったかと思ったら、ミスが出て後退。松山は自らが抱える"悩ましい現状"から最後まで逃れることができなかった。

「ゴルフの調子は先週のほうがよっぽどよかった。今日(最終日)も前半で4つバーディーがあったとはいえ、(ショットの)いい感触というものはなかった。合わせ、合わせというか、たまたまボールが真っ直ぐ飛んでいっている感触でしかなかった。それでも、いいところもたくさんあったし、4日間プレイできたのはよかった。さらにいいところを伸ばして、残りの試合に向けてがんばっていきたい」

 これで、今年は4月のマスターズが予選落ち、6月の全米オープンが35位タイ、7月の全英オープンが39位タイ、そして今回の全米プロが36位タイと、松山はメジャー大会で際立った成績を残すことはできなかった。全米オープン10位タイ、全英オープン6位タイという結果を残した昨年に比べると、やはり物足りなさを感じてしまう。

「メジャーで結果が出せなくて、自分自身、残念な気持ちは強いです。昨年は上位で戦えていたので、少なくともその当時の状態に戻れば、(今年も)上にいけたかもしれない。でも、今の自分はそれ以上のモノを目指している。それで今年、メモリアルトーナメント(5月29日~6月1日/オハイオ州)にも勝てましたし、(世界で)勝てる力はついてきていると思う。だから、自分の力を出し切ることができれば、(メジャーでも勝てる)と思っています。結果を出せなかったのは、自分が上を目指そう、目指そうとやってきて、空回りしてしまった部分がたくさんあったと思う。

 とにかく、今年はそういう(メジャーで結果を出せない)年だった。来年こそ、まずは4つのメジャーに全部出られるようにがんばって、体はもちろん、技術も、精神的にも、上位で戦えるようにアップしていきたい。初日から崩れることなく、4日間ずっと上位でプレイできるようにがんばりたい」

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